旅行でストレス発散はできるの?

今は新型コロナウイルスのせいで、なかなか旅行ができませんが「コロナが収束したらどこかに行きたい」と思っている方も多いことでしょう。

自粛のストレスや仕事のストレスを旅行で発散したい!と考えてしまいがちですが、実は旅行はストレス発散に効果的であるとは言えないんです。もちろん、旅行は楽しいし、今まで見たことがないものを見たり行ったことがない場所に行ったりする刺激は心にいい影響を与えるというのも事実です。

ですが、旅行のみでストレス発散ができるかというとそうでもないみたいなんです。

旅行のストレス解消効果は普段からストレスが少ない人向け?

旅行でストレス発散したい!気分転換したいきときってありますよね。もちろん、旅行はあたらしい発見や普段の仕事や家事からの解放といった点で、効果を期待できるものです。

ここである心理学実験を紹介したいと思います。

人の体内では、ストレスを受けると「コルチゾール」というホルモンが分泌され、逆に気分がいいときは「クロモグラニンA」というたんぱく質が分泌されると考えられています。

この2つの物質に注目し、 2泊3日の旅行ツアー参加者を対象に調査・検証したところ、旅行前と比べて旅行中はコルチゾールの値が減少し、逆にクロモグラニンAの値は旅行中に飛躍的に上昇しました。特に日ごろからストレス要因の少ない人にとっては大きな効果があり、旅行をすることによって効果的なリフレッシュができたと考えられます。

また、ストレス負荷の大きい人にとってはあまり大きな効果が見られなかったことから、今後は期間や場所、旅行の仕方など改めて検討する余地がありそうです。

引用:旅行が健康にいいという科学的根拠

確かに旅行にはストレス解消効果がある・・・のですが、普段からストレス負荷が少ない人の場合は効果があるけれど、ストレス負荷が大きい人の場合はあまり効果か見られなかったというんです。

つまり、ストレス過多の場合は、短期の旅行ではさそれほどの効果がなかったのですね。ストレスが大きいからこそ、旅行で発散したいのと考えてしまいますが、短期の旅行ではそれほど効果を期待できないようです。

どうしてストレス負荷が大きい人は効果が薄くなってしまうのか・・・もちろん、様々な理由があるかと思うのですが、

  • 旅行中も仕事や家事のことを考えてしまう
  • 日常に引き戻される時のストレス
  • 期間が短い

というもの。

確かに、旅行先でも仕事のことが気になったり、家のことが気になったりしてしまう人は多いはず。特に、仕事や家事などが普段からストレスになっていると感じている場合、よりそれを強く認識してしまうこともあるでしょう。

そして、その日常に引き戻される時にも大きなストレスを感じることになります。旅行期間が短いと旅行で得られる開放感や高揚感よりストレスが勝ってしまうこともあるのかもしれません。

旅行は計画段階が一番楽しい

短期間の旅行はストレス負荷が高い場合にはそれほど効果を期待できないと言われるとがっかりしてしまう方もいらっしゃるかもしれません。ですが、もちろん旅行がだめという訳ではありませんし、旅行で得られる開放感や刺激、高揚感にはストレス解消効果があります。ただ、旅行をより効果的に心の栄養にするためにはちょっとしたポイントがあります。

それは「計画楽しむ」ことです。実は旅行の約8週前から高揚感が得られるということも解っているんです。

8週間というと、約3ヶ月・・・つまり、旅行から帰る前に次の旅行やお出かけの計画を立てることを意識するというのがひとのポイントになりそうです。

実際に旅行は計画している時が一番楽しいという人も多いはず・・・つまり、短期や日帰りでもいいので、旅行を常に計画している状態にしておくと高揚感を得ることができるんです。

まぁ、なかなか常に旅行の計画を・・・というのはちょっと難しいかもしれませんが、できるだけ次のことを考えるようにして「この旅行が終わってもまた次がある」というメンタルに持って行くのもいいかもしれません。

参考資料:旅行のストレス低減効果に関する研究

シフクのお悩み広場:担当のリン